Gameskraftがオンラインポーカープラットフォーム「Pocket52」の運営を停止

Anchal Verma
執筆者 Anchal Verma
翻訳者 Mizuki Ishida

インドのスキルゲーム業界の大手企業であるGameskraftは、長期的な計画を再検討するため、2025年5月30日よりオンラインポーカープラットフォーム「Pocket52」の運営を停止すると発表しました。

同社は、この停止はポーカーに関する長期戦略を再評価・再構築するための一環であり、既存の従業員には影響がないことを明らかにしました。

プレイヤーからの入金受付は5月22日で終了

Gameskraft社は、Pocket52の「Add Cash」機能による入金受付を5月22日より停止いたします。ゲームプレイは5月30日に終了しますが、アプリ自体は7月までプレイヤーが利用可能な状態が続きます。プレイヤーは通常の手続きにより残高の引き出しが可能であり、その方法は直接ユーザーへ案内されると、同社は確認しております。

法的課題と税務の不透明性が影を落とす

今回の措置は、リアルマネーゲームのエコシステムが法的な不確実性に直面している中で行われました。Gameskraft社を含む50社以上が、遡及的な物品サービス税(GST)の請求を巡り、合計1.5兆ルピー以上に上る大規模な法的争いに巻き込まれております。インド最高裁判所は2025年1月にこれらの指摘に対し差し止め命令を出しており、現在も審理が続いております。

Pocket52のサービス停止がこの28%のGST問題に関連しているとの憶測もありますが、Gameskraft社はSiGMA Worldとの独占インタビューで、この決定はGST問題とは無関係であると明確に述べております。

Pocket52では一定のユーザーエンゲージメントが見られたものの、Gameskraft社は、プラットフォームを本格的に拡大し、ユーザーにとって独自性のある体験を提供するためには、より深い取り組みと集中した戦略が必要であると述べています。

同社は公式声明の中で次のように述べています。
「私たちはインドのポーカー・エコシステムに対して引き続き強いコミットメントを持っています。この一時的な停止は、卓越性・イノベーション・持続可能なインパクトを備えた“最高峰のポーカープラットフォーム”のあり方を再構築する機会でもあります。」

ポーカーマーケットで進む業界再編(統合) Gameskraftの動きは、インドのオンラインポーカーマーケットで進行中の業界再編の波の中で起きたものです。今年2月、Delta Corpはスキルゲーミング部門であるDeltatech Gamingを、A23の親会社であるHead Digital Worksに約491クロールルピー(現金および株式の取引)で売却しました。

さらに大きな展開として、Nazara Technologiesは、インド有数のポーカープラットフォームであるPokerBaaziの株式47.7%を取得しました。その他、オンラインポーカーマーケットで積極的に活動している企業には、Games24x7のPokerCircle、Mobile Premier League(MPL)、そして2024年2月にOneVerseに買収されたSpartan Pokerなどがあります。

Gameskraftのゲームポートフォリオ再編

Gameskraftは、Rummycultureやソーシャルラミーアプリ「Playship」など、複数のスキル系プラットフォームを運営しています。また、かつては同社のスーパーアプリ「Gamezy」から派生させる形で、ラミーゲーム「RummyPrime」とルドーゲーム「Ludo Culture」を単独アプリとして展開していました。

しかし、「Ludo Culture」は2024年9月にサービスを終了しており、同社はすでに2023年9月にはファンタジースポーツ市場からも撤退しています。

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