Gaming Innovation Group(GiG)は、香港を拠点とする投資会社Hatcher Groupから470万ユーロ(400万ポンド)の出資を受けたと発表しました。GiGは最新のプレスリリースで、「この株式発行による純収益は、財務基盤の強化、新たなビジネス機会の創出、そして一般的な企業目的に充てる予定です」と述べています。
この資金調達は新株式の直接発行によって行われ、GiGは800万株の新しいスウェーデン預託証券(SDR)を1株あたりSEK 6.41(約0.50ポンド)で発行しました。これは6月5日の終値と一致しており、結果として5.6%の希薄化が生じ、発行済みSDRの総数は1億3600万株を超えることになります。
従来の株主割当増資ではなく、GiGはより迅速かつコスト効率の高い「直接割当方式」を選択しました。これにより、長期的なパートナーを迎え入れることにもつながっています。Hatcher Globalの今回の投資は、CoreXプラットフォームやAI搭載の分析スイート「LogicX」など、GiGのテクノロジー主導のアプローチに対する信頼の表れです。
今回の資金調達は、GiGソフトウェア部門が好調だった2024年第4四半期の成果を受けたものです。この期間にGiGは1,600万ユーロ相当の新規契約を締結しており、Betsson ABとの契約更新や6件の新規パートナーシップを含みます。これにより、年間の定期収益(ARR)は前年比34%増の3,300万ユーロに達しました。
今後に向けて、GiGは2025年に4,400万ユーロの収益を見込み、調整後EBITDAは1,000万ユーロ以上になると予測しています。現在の最優先事項の1つは、米国市場をターゲットにしたソーシャルスイープステークス型オンラインカジノ「SweepX」の展開です。
さらに、同社は現在、水面下で重要な変革を進めています。旧プラットフォーム「Alira」から、より柔軟な新プラットフォーム「CoreX」への移行が進行中で、この移行は2026年からコスト削減とパフォーマンス向上をもたらすと見込まれています。これにより、エンタープライズ規模の顧客に対しても、より効率的なスケーリングが可能になるとしています。
GiG(Gaming Innovation Group)の2025年のプロダクトロードマップは、「規制市場における新規パートナーの迅速な立ち上げ」を中心に据えています。2025年第1四半期には4つのブランドがすでに稼働を開始しており、同社によると「今年中に多数の追加ローンチ」が予定されているとのことです。
また、同社が提供する「X Suite」(SportXスポーツブック、LogicX AI、DataX分析ツールを含む統合ツール群)も、より迅速な市場投入戦略を支援し、パートナーにリアルタイムのインサイトを提供できるように調整が進められています。
最高責任者のリチャード・ブラウン氏は、会社の見通しについて次のように述べています。
「当社の高度な製品提供と、急成長する規制市場への展開によって、さらなるビジネスの拡大とスケールアップの機会が得られます。これにより、収益の質と成長性が向上し、最終的には株主価値の向上につながるでしょう。」
現在、GiGは年間契約価値ベースで7,500万ユーロのパイプラインを追っており、そのうち1,600万ユーロはすでに長期契約として確保済みです。
オンタリオ州や米国市場などが加熱する中、GiGは競争力を維持するために今回の資金調達を活用する方針です。Hatcher Globalからの支援により、事業の成長と製品の市場投入スピード向上が後押しされます。今後の焦点は、「安定した成長を維持しながら、イノベーションを止めず、利益も見失わない」ことに置かれています。