NIPグループの会長兼共同CEOであるマリオ・ホーは、今後3年間で中国本土に100以上のeスポーツテーマホテルを設立する計画を発表しました。アジア・ゲーミング・ブリーフの報告によると、最初のホテルは四川省成都市で開業し、中国の急成長するeスポーツホスピタリティ市場を狙った戦略の一環とされています。
ホー氏は、提案されているホテルの95%をフランチャイズ方式で展開し、資本負担を軽減しつつ拡大を加速させるビジネスモデルを示しました。この取り組みは、スピードと規模が生存の鍵となる競争の激しい市場で、NIPグループの競争力を高める狙いがあります。
中国では2017年に鄭州で初のeスポーツホテルが開業して以来、このコンセプトが勢いを増しています。武漢、重慶、西安、成都などの都市もゲーム、宿泊、コミュニティを融合させた体験を提供するこの流れを受け入れています。2023年時点で中国のeスポーツホテル数は24,000軒を超え、年々着実に増加しています。
NIPグループのホテル事業への進出は、ホームインズグループとのパートナーシップに続くもので、運営ノウハウと地域市場の知見を活かし、異なる中国地域へのスムーズな進出を可能にしています。
さらにホー氏は、同社の取り組みが中国にとどまらないことも強調しました。中東はNIPグループの国際的な野望の中心であり、アブダビではアブダビ投資局の支援を受けてeスポーツ都市の建設が進行中です。このプロジェクトは国際トーナメントやトップチームのインフラ整備を目指し、長期的には競技ゲーミングのグローバル拠点としての地位確立を狙っています。東南アジアではベトナムやタイが将来の拡大候補とされています。
マリオ・ホーのeスポーツ・デジタルエンターテインメントへの参入は、ホー家にとって転換点となりました。マカオのカジノ業界で知られる同家は、新興のデジタル市場へと事業を移行中です。故スタンリー・ホーの末息子であるマリオは、自身の会社を上場させ、国際展開を広げるなど独自の道を歩んでいます。
学歴や若くしてリーダーシップを発揮した経験を持つマリオ・ホーは、テクノロジーとデジタル革新に注力するホー家の新世代の象徴です。ESVF eスポーツグループと象徴的な「Ninjas in Pyjamas」ブランドの合併により誕生したNIPグループの指揮を執り、金融界やテクノロジー界でも注目されています。